玄関の隅にも置きやすい角形のボストンバッグも
防災商品 おしゃれに小型化、ペット用も
8月31日(木) 東京朝刊
9月1日の「防災の日」を前に、百貨店やスーパーが防災グッズの充実に力を入れている。最近では「愛犬は家族と同様」と考える人が増えたことで、犬や猫のペット用まで登場した。普段の家での収納を考慮して、コンパクトでおしゃれな外観のグッズが増えているのも特徴だ。
三越日本橋本店(東京都中央区)では、8月上旬に設けた専用売り場にペット用の避難セットを置いた。寝床となる折りたたみテントや、食事を入れるボウルなどがセットとなっており、犬、猫用の2種類ある。価格は1万4700円だが、売れ行きは好調という。
大規模地震では、都心部の仕事先から帰宅できなくなる人が多く出ると予想されており、勤め先に置く簡易な避難セットも、企業を中心に需要が急拡大している。
防災グッズは緊急時しか使わないため、家庭では普段の置き場に困るケースもある。三越はこれまで多かったリュック式のほかに、玄関の隅にも置きやすい角形のボストンバッグを用意した。
東急百貨店が売り出す手動式充電ライト「スターリングペッカー」(7140円)は、カラフルな鳥の形状をした商品で、「インテリアのように置いておけるデザイン」(同社)が売りだ。
防災商品は防災の日前後に販売数が伸びるが、関西では「阪神大震災が起きた1月にも堅調となる」(高島屋)。昨年夏には千葉県を震源とした強い地震があり、都内で販売数が急伸した。
商品需要の高まりを受けて、非常食市場に参入した菓子メーカーもあり、今後も防災グッズをめぐる商戦が激化しそうだ。
産経Webは、産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
(C)2006.The Sankei Shimbun All rights reserved.