「見えを張るのは女優の性」
木の実ナナ「伝説の女優」を語る
8月22日(火) 東京朝刊 by 江原和雄
個性のまったく違う2人の“元”スター。実は売れていない、という点では共通している。こんな女優2人を描いた舞台「伝説の女優」が上演される。その1人、シルビアを演じる木の実ナナは「何度やっても発見の連続です」と話す。
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舞台「伝説の女優」でシルビアを演じる木の実ナナ |
もう1人の女優レアトリスは浅丘ルリ子。アカデミー賞の受賞歴もあるシルビアとレアトリスは若いときから犬猿の仲。衣装や過去の作品など互いをけなしあい、嫌みをいい、まるで漫才の掛け合いのような喧嘩っぷりが会場を爆笑の渦に包みこむ。
「私とシルビアは全然性格が違います。女優ってなんでも思い通りにするんだ、とお客さまは楽しんでいらっしゃると思いますが、私はしませんよ(笑い)。演出家には仲の悪さがうんと出るようにもっと憎々しげに演じて、といわれますが難しい」と木の実。
2人にブロードウェーで共演する仕事が突然舞い込む。今は生活費にも困るほどなのに、見えを張ることだけは超一流。シルビアはプロデューサーと打ち合わせをするため知人の豪華な家を自宅と“偽装”する。
「見えを張るのは女優の性。私は、ブランド志向とかありませんよ(笑い)。やっときた仕事だけど嫌いな相手役だし、葛藤(かっとう)がある。でも仕事をやることは最初から決めてるんです」
「伝説の女優」は今回で3演目。「ショーガール」や「阿OKUNI国」のように木の実の代表作になりそう。
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■記事関連情報
22日の神奈川・鎌倉芸術館から全国公演が始まり、東京公演は9月26日〜10月1日、ル テアトル銀座。問い合わせは(電)0570・00・3337。
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