英航空機爆破未遂事件の余波 液状物の機内持ち込み禁止で
米空港内のボディショップに打撃
8月16日(水) USA TODAY
【ワシントン=USA TODAY(ロジャー・ユー)】英国で発覚した航空機爆破未遂事件を受け、液状物を中心に機内への持ち込みが格段に厳しくなり、米空港内の免税店、化粧品店が打撃を受けている。
新たに持ち込み禁止となったのは、化粧品やシャンプー、シェービングローション、歯磨き粉、日焼け止め、香水、酒類、水、ジュースなど。
「当社で扱う製品のほとんどがだめだ」と嘆くのは、大手化粧品販売チェーン「ボディショップ・アメリカ」のキム・バースさんだ。同社は米国内の空港にある14店の半数を休業とし、残る店で固形せっけんなどを販売している。
免税店を展開するHMSホストは、アトランタ、シアトル、ミネアポリスの各空港などで酒類、化粧品の販売をやめた。最高経営責任者(CEO)のエリー・マーローフ氏は「酒類は売り上げの60%を占めるのに」とため息をつく。
国際免税店協会のマイケル・ペイン氏は「短期の影響は甚大だ」と指摘する。
事件直後に航空機を利用したボルティモア市のロトリア・トンプソンさん(31)は搭乗前に150ドル(約1万7300円)分の化粧品を捨てた。「空港の化粧品店でいつも買っていたけど、2度と買わない」と語る。
一方、25空港で350のレストラン、売店を展開するデラウエア・ノースのニック・ビエーロさんは「早めに空港にやってくる人が増え、滞在時間が長くなる」と売り上げアップを期待している。
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