香料メーカーの研究室に
マックもキャンベルももとをたどれば…
8月10日(木) USA TODAY
マクドナルドのフライドポテト、ベン&ジェリーのアイスクリーム、キャンベルスープ…。これらおなじみの食品の香りは、ガラスとメタルの粋な外観が目を引く建物の一室で生まれた。インディアナポリスにある香料メーカー、センシエント・フレーバーズの研究室だ。
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センシエント・フレーバーズの研究室で、新しいフレーバーのテイスティングをするスタッフのパン・バンドーバーさん |
これまで開発した香料は1万種以上。同社のフレーバリスト(風味を調合する専門家)、ジョン・ロングさんは「食料品店の陳列棚のほぼすべての商品に当社がかかわっていると思ってもらってもいい」と語る。
研究室ではハムやオレンジなど数百種の食品の香りの分子を分析し、香料を調合する。最近扱った主な商品はスターバックスのザクロ・フラペチーノ、酒造会社のボトル入りピナコラーダとマルガリータ、中国産のあずきのスムージー。栄養補助食品用のビタミン、プロテイン、魚油のオメガ3脂肪酸の苦味を消す調合にも携わっている。
乳製品部門でアイスクリームに混ぜるチョコレートチップやクッキーの香りを担当するフードテクノロジスト、ジェニファー・チャフィンさんは「1番の楽しみは試食。科学と創造性を合体させるこの仕事は時間を忘れるほど楽しい」と話す。
新たなフレーバーは従業員全員でテイスティングし、製品化に役立てる。一番の御意見番は従業員の子どもたちのようで、チャフィンさんは「6歳の息子の率直な反応はとても参考になる」。経理担当マネジャーのジェフ・オブライエンさんは「特にジュース、スポーツ飲料、菓子、アイスクリームは子どもたちが売れ筋を見つける最高のバロメーターだ」と話している。(USA TODAY)
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