「レガッタ〜君といた永遠」「タイヨウのうた」
長梅雨 ドラマ撮影も直撃 太陽がポイントなのに…
8月3日(木) 東京朝刊 by 安藤明子
各地に深刻な被害をもたらした今年の梅雨は、7月の連続ドラマの制作現場にも影響を与えた。とりわけスケジュールに支障を来したのが、テレビ朝日系「レガッタ〜君といた永遠」(金曜後9・0)と、TBSテレビ系「タイヨウのうた」(同、後10・0)。ともに屋外ロケが作品全体の7〜8割を占める上、“灼熱(しゃくねつ)の太陽”が物語のキーポイントとなっているだけに、関係者はようやく訪れた梅雨明けにホッと胸をなで下ろしている。
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“熱い青春”まで時間がかかった!?「レガッタ〜君といた永遠」の速水もこみち |
「収録が遅れ続きで、毎週、完成VTRの納品は放送当日の昼ごろでした」。番組広報部員がこう嘆くのは「レガッタ」。速水もこみちが熱血ボート選手にふんし、仲間とともにオリンピックを目指す、このドラマのキャッチコピーは「この夏一番熱い青春ラブストーリー」。
6月の特訓中にすっかり日焼けした速水らが夏の太陽のもとでボートをこぐシーンが大きな見せ場になるはずだったが、収録が本格化するや夏らしい太陽が顔を出したのはわずかな時間だけ。大雨の日はスタジオ(漕艇部の部室など)収録に切り替え、晴天時にボートシーンを集中的に撮るなど、スケジュールの大幅変更を余儀なくされた。
収録を最優先するため、「出演者への取材依頼があっても、そのスケジュールを組むことができなかった」とPR不足を嘆く広報部員。天候が安定した8月に挽回(ばんかい)を目指すという。
「レガッタ」ほど、大幅スケジュールの変更はなかったものの、「よほどの大雨以外はロケをしないと放送に間に合わない状況だった」と話すのは、「タイヨウ−」の宣伝部員。
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「タイヨウのうた」の海辺のロケ。曇り空の下では夏らしさをなかなか醸し出せない |
湘南海岸の民宿でアルバイトをする青年(山田孝之)と、紫外線を浴びることが死につながる難病の少女(沢尻エリカ)のひと夏の恋を描くうえで、太陽は象徴的存在。「昼間は外出できない少女との対比として、青年が働く海辺では抜けるような太陽の下での映像が欲しかったので前半の収録はつらかった」と演出陣。前出の宣伝部員も「毎年、この時期のロケは暑さ対策の傘が必要だったけど、今年は雨よけの傘でした(苦笑)」。
おかげで(?)、両ドラマとも視聴率の方も湿りがちだが、これからは気温とともに上がる!?
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